毛利蘭は絶対音感の持主?(00.07.07)
2〜3週前の未来少年コナ...でない、名探偵コナンで蘭が妙なことをいってた様な気がする。「それイ長調よ」とか。ちょっと待てい、蘭は絶対音感の持ち主?!
録画してたわけでないのでどういう脈絡で言ってたのか忘れてしまった(^^;。というわけで古本で入手した(またかい)単行本26巻を読み返してみた。うーむやっぱり変だ。「春よこい」のラとドとラが飛んでるといってるのだが、オルゴールを聴いてそう言えたのだとしたらかなりの音感の持ち主だ。
トリックのポイントは最後の「おんもへ出たいと待っている」の部分の音が飛んでいるというのだが通常この部分のメロディは「移動ド」だと「ソソドドミミレドレレレミド」であり飛んでる音はドとミとドなのだ。これを「ラとドとラ」と言い切るにはイ長調で「固定ド」で言わなければいけない。そうすると「ミミララド#ド#シラシシシド#ラ」となり嬰記号はともかく「ラとドとラ」といえることになる。しかし調性まで当てるのはやっぱし絶対音感があるとしか思えない(笑)。ちなみに「ラドラ」を日本の音名で言うと「イハイ」というのがネタだった。
ほとんど難癖の世界だが数年前に話題になったとあるノンフィクションライタの「絶対音感」にでてた音楽教育スクールでは「ドレミ」と「CDE」を混在させていた。「ドレミ」で対応できない半音階をドイツ語読みにするのだが上記「ラドラ」は正確にはド#なのでそこだけドイツ語になって「ラチスラ」ということになるわけだ。なんか変だぞ。ちなみにドイツ語ではこう言う。
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C |
D |
E |
F |
G |
A |
H |
シャープ系 |
Cis |
Dis |
Eis |
Fis |
Gis |
Ais |
His |
フラット系 |
Ces |
Des |
Es |
Fes |
Ges |
As |
B |
若い頃(苦笑)吹奏楽部というクラブで外部のコーチに教わったとき音を訊かれて「ゲー」とかいったら「おっ、キミだけドイツ語だな」と言われたことがある。当然その後部内では「アイツ生意気」と先輩にマークされるようになったのであった。
絶対音感がなにも凄い能力というわけでは無いが、前述「絶対音感」ではなにか神秘的な超能力のようにも書かれている。これに対し前も紹介した作曲家/バイオリニストの玉木宏樹氏はWebでも著書「音の後進国日本」でもちょっとヒステリックなくらいこの本を攻撃している。「音の後進国日本」にも「絶対音感」にも批判すべき点はあると思うが「絶対音感」の方は元の本がどっかにいってしまったので何も出来ない。売ってしまったのか人にあげたのかどっかに埋まったのか(笑)。「音の後進国日本」だけ批判してもつまらんのでここは黙ろう(爆)。どちらも古い本で今更批判しても、というのもあるが。
330Hzの音を聴いて「A=440HzとしたときのE」とか答えるヤツは居ないし「A=415HzとしたときのF付近」なんてこと言うヒネクレもんはワシくらいしか居ない(爆)。普通だったら「E」と答えてオシマイだ。A=440Hzで平均律で、という前提がある時点で既に「絶対」ではないという話もあるがこれはもう屁理屈の世界だろう。それだったらさっきのように音を聴いたら「周波数330Hzくらいの音」と言わなければいけないわけで既に音楽ではない。(だからこそ玉木宏樹氏は「絶対音感は存在しない」といってるらしい。)
実はここのWebにあるMIDIデータのうちこれだけはA=415Hz付近にしてあったりするが癲声塵語のBGMのことそれ以外はほとんど442Hz〜445Hzにしてある。判る?(笑)。430Hzとか435Hzもあるけどゴミだから無視(苦笑)。
まぁ蘭が絶対音感持ってるというのは意外だけど(笑)現実的には絶対音感なんて必要ないだろう。耳コピするとき何らかの楽器で音を探るという手間が省けるくらいだ。あ、一つ思い出した。昔ドラえもんでしずかちゃんが「ヘ長調ね」と言ってたな。彼女も絶対音感持ってる?!
どうも音楽周辺の話すると濃ゆくなるな。反省。
いい加減なMIDI高座