耳コピ打ち込みと楽譜打ち込み(01.01.25)
最近ここにアップしているMIDIデータは耳コピーモノより楽譜打ち込みが中心になってきてる。どっちが難しいんだろ?。
・楽譜使った方が楽だ。たしかにちょっとの知識は必要だが楽譜に書かれたとおりに入力すればいいのだ。
・耳コピーの方が楽だ。たしかにちょっとの音感は必要だが耳に聞こえたとおりに入力すればいいのだ。
さてどっちだ(笑)。ちと考えてみよう。楽譜を用いる場合はやはり多少のスコアリーディングの知識が必要だろう。例えばベースはオクターブ高く書かれてるとか(これポピュラー系でも同じ)、移調楽器の存在とか(クラリネットやホルンは大抵移調されてる)、あまり一般的でないアルト記号やテノール記号の読み方とかの基本は押さえなければいけない。さらに弦楽器にあるハーモニクス(楽譜上に◇で表記してある)も読めた方がいいだろう。こうやって羅列すると結構ボリュームあるな。
一方耳コピーには当然ながらスコアリーディングの知識は必要ない。それこそ聞こえた音を入れるだけだが、どういう音が聞こえてるか探るのが結構面倒だ。音の探り方は人それぞれだろう。ギターやピアノを実際に弾きながら音を拾う人もいるが、ワシのやり方はいっさい楽器を使わない。ひたすら元の音を繰り返し聴くだけだ。メロディラインや大雑把なコード進行はすぐ判るが隠し味的に鳴ってる音はちょっと辛い(笑)。
どちらでやろうとも多少の音楽理論的なモノは理解していた方がなにかと便利だ。ちゃんと勉強したわけじゃないんで偉そうなことはいえないが(苦笑)。例えば耳コピーでどうしてもよく聴き取れない音があるとき、周囲の音から判断して音を推測するのだ。そうするとぴったりハマってきれいに響くようになる。「理論は要らない。感性だ。」という声もあるかも知れないが、ワシが好んで耳コピーするBGMを書いてるような人は大抵の場合ちゃんと理論を学んでるから大きく逸脱するような音はでてこないのだ。というか逸脱するような音を使うのはいわゆる現代音楽だ(と思う)。「理論的な耳コピー」大いに結構。
また楽譜打ち込みでも耳コピーの精神を持ってた方が良いだろう。前述スコアリーディングの知識も耳コピーができればあまりきっちり覚える必要はない。まぁ耳コピーとまでいかなくても元の曲をよく聴きこむべきだ。普通のアマチュアだったら世界初演なんて楽譜に取り組むことはまず無いからねぇ。WEBや某niftyの某FMIDICLAでたまにホルンなどの移調を間違えてるデータにでっくわす。これって聴きこみが足りない例だ。またホルンは通常ソプラノ記号(ト音)、チェロはバス記号(へ音)で書くが、ホルンでヘ音の時やチェロでト音の時(かなり稀)はオクターブずれることがあるのだ。しかも時代によって異なるというややこしさだ。それから弦楽器のハーモニクスは書かれてる音と実際に出る音が異なるという難物(ワシはばよりん弾きなんで読める)。これらは耳コピーの精神をもって聴きこめばなんとかなるんである。
楽譜打ち込みで無くならないのは単純な音間違い。前述移調間違いではなく音の一粒二粒をポロっと間違えるケースだ。これなかなか無くならないんだよねぇ....。自分の世界に没入しているうちに一種の催眠状態?に陥り自分の出してる音が常に正しく思えてくるのだ(ホントにそんな理由か?)。
で、結局のところどっちが難しいのだ?どっち同じようなもんだ、としか言えないな。いい加減に打ち込むのなら楽譜がある方が楽なような気もするが、音楽として成立させるための手間暇は似たようなモンだ。結局平凡な結論だな。
いい加減なMIDI高座