音律の続き(01.11.10)
00.07.03付けでピタゴラスやら純正律やら書いたけど積み残しが1年半もの間ずぅ〜っと気になっていた(^^;。それは「ピタゴラスだと1オクターブにきっちり納まらない」という話だ。そういう話だけでどうはみ出るのかは書いてないのだな。せっかくだから(なにが”せっかく”なのだ?)書いてみよう。
ピタゴラスの音律は5度が基本とたしか書いたっけ。これはもちろんホントの話だ。これで12音並べてみよう。ドイツ語表記だとこうなる。
C→G→D→A→E→H→Fis(Ges)→Cis(Des)→Gis(As)→Dis(Es)→Ais(B)→F→C
ふぅ、これで12音全て出て数オクターブ上のCになった。ここで基本を思い出してみよう。1オクターブ(8度)上ということは周波数が2倍ということだ。そして完全5度というのは1.5倍ということ....ちょっと待った、1.5倍を繰り返して数オクターブ上のCになったわけだがこのCは絶対に2のn乗のはずだ。2,4,8,16,32,64,128....これらの数値が1.5の12乗に乗っかるワケないじゃないか。ちなみに1.5の12乗は129.746337890625となる。128よりちょっと大きい、ということはオクターブでない?!
書き方を変えてみよう。単純に1.5倍ずつするから何オクターブ上だか分かりにくくなるのだ。飛び飛びにオクターブ下げれば分かりやすい。というわけで1.5を6乗し、1.5の半分である0.75を6乗して見よう。算数的には1.5×0.75を6乗するわけだ。分数で書くと3/2×3/4の6乗、つまり9/8の6乗だ。すると531441/262144=2.027286529541015625....ほら2より少し大きい。
というわけで「ピタゴラスは納まらない」解説でした。しかし何故突然?(ちょうどいい時間があっただけだよ^^;)。
いい加減なMIDI高座