第6回 組曲「惑星」作品32(ホルスト) この曲は1917年頃完成してます。ロシア革命ですね(関係ない)。編成が異様にでかい(ホルストの作品としては異例)ことなどから当初はあまり演奏されませんでした。お国物のボールドやサージェント以外には好き者(こらこら)のストコフスキーくらいしか録音が無かったそうです。しかし宇宙時代の到来やオーディオ装置の発達などとともに次第に人気が出てきました。でもホントは宇宙とはあまり関係なくて占星術の方に近いらしいですが。 かなり知られた話ですが、冥王星がありません。冥王星の発見は1930年で「惑星」作曲の頃は知られてなかったのです。近年その冥王星を補作するような試みがたまにありますが正直言ってアホらしいと思います(苦笑)。モーツァルトの「レクイエム」は明らかに霊感が途切れますしシューベルトの「未完成」の補作版もつまらないらしいですし(聴いたことないし聴く気もない)。私の感覚では現在の「海王星」こそ「冥王星」の音楽のイメージに近いような気がしますが、もともと霊感に乏しい曲だからあまり関係ないか。 このサイトのあちこちに書いてますがこの曲ってケバいだけで音楽的な深みはあんまり無いと思うのです。若い頃は好きだったんですがねぇ....。まぁ細かいこと考えずに派手な色彩に酔いましょう。まっとうなCD(?)は4〜5枚くらいしか持ってませんでした。LPは何枚持ってたかな? |
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ロリン・マゼール指揮、フランス国立管弦楽団(CBSソニー 38DC 12) 1981年7月4〜5日録音。手元のは3800円した初期のCDですね。いかにもこの時代のデジタル録音でちとバリバリ、コリコリした音です(意味が伝わるかねぇ)。でもこの音の特性と合うのか「火星」や「天王星」あたりはなかなか迫力あります。 |
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シャルル・デュトワ指揮、モントリオール交響楽団(ロンドン F35CL−20085) 1986年6月録音。このコンビのこのレーベルへの録音は名録音が多いですが、これも好録音。「金星」のような穏やかな曲が美しいです。 |
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THE TOMITA PLANETS(RCA RD81919)(輸入盤) トミタシンセの4枚目ですね。ミキシングが面白くて左右のスピーカーのさらに外から音が聞こえる感じがします。冒頭がオルゴールのイメージなのは後年のパソコンゲームのオープニングパターンを先取りしてます(そうか?)。B面に当たる部分にはかなりの改変がありますが、木星と土星の間の音が凄いです。 |
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エピタフ/キング・クリムゾン(ポニーキャニオン PCCY−01087) 伝説のプログレバンドのライブ集です。なにこれ? このグループは「火星」をレパートリーにしているのです。このCDでは1969年12月14日、16日のライブでの”Mars”が聴けます。 |
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Azoth/アキハバラ電脳組(キング KICA 417) アニメサントラは前回やったんじゃないの?(笑)。22トラック目に組曲「惑星」第1楽章”火星”とあって(この曲には”第一楽章”という表現は無いんだけど)、そのまんま「火星」の後半部(拍子が5/2から5/4に戻った箇所から)が収録されてます。しかし演奏者が誰かの表記が見あたりませんねぇ。わざわざレコーディングするわけないと思うんでキングレコードの持つ旧ロンドンレーベルの誰かでは、と思うのですが。 |
後半のイロモノ(苦笑)はともかく、最近の録音が無いですねぇ。やっぱしこの曲への興味を失ってるということでしょうか。「弦楽つきの吹奏楽曲」という言い回しでなんとなく納得してしまいます(笑)。 しかし今回純正クラシックからプログレ、アニメまで話を拡散できました。これが理想かな?(^^) |