第12回 音楽の冗談(モーツァルトに非ず) というわけで今回は「冗談音楽」でもやってみましょう。冗談音楽の起源はかなり昔まで遡れそうです。モーツァルトが「音楽の冗談」(K.522)というのを残してますし(でも手持ちには無い)、ベートーヴェンの「ウェリントンの勝利」なんて冗談としか思えない音楽だしチャイコフスキーの「1812年」なんてオーケストラパートに「大砲」があってフォルテがついてるし(ピアニッシモを要求されても困るが)。 そういうのを経て現在「冗談音楽」というと演奏法が変だったり他のメロディと一緒になったりいろいろな物があります。手持ちの中で冗談音楽といえそうなのを適当に見繕ってみましょう。 |
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ホフナング音楽祭・ライヴ/DENON COLO−3073 1992年5月の「プラハの春」でのライヴLDです。ホフナングといえばクラシック系冗談音楽の代名詞。水道ホース協奏曲(日本でも元N響の千葉氏が演じたことがある)、レオノーレ序曲4番といった曲はとても有名です。そのほかピアノ独奏とオケが違う曲を演奏したり手違いで二人のバイオリン独奏がでてきたりいろいろ。 |
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展覧会のエッ!?/HIROSHI/キング KICC 239 何かと話題の変態ピアニスターHIROSHIの第1作。TVでの即興は凄いと思いますがCDでまとめて聴くと意外と飽きます(苦笑)。 そういえば知り合いの芸大出身者が「芸大内部の宴会芸でメシ食うなぁ」とか言ってましたがホントかどうかは知りません。 |
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ティーヴィー・ジャズ セブン/コンポジラ SUB−1009 テレビで聴いたことあるメロディーがジャズになってるシリーズの2枚目。このシリーズは単にジャズにしただけでなくハービー・ハンコックやチック・コリア、ウェザー・リポートなどの雰囲気をパクってます。1枚目も面白いんですがこっちの方が選曲が濃ゆいです。「猫目小僧」とか「太陽にほえろ」のBGMとかプロフェッサー・ギルの笛とか。 似たようなのに「ウルトラマン・ジャズ」というのもありますが、こっちは雰囲気パクりしてないので冗談音楽とは言い難いです。 ところでこれマイナーレーベルですね。たしか行きつけの石○では入手できませんでした。 |
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タモリ/アルファ ALCA−9159 今は単なる司会者のタモリですが昔は凄かった!。その昔、藤村有弘(ドン・ガバチョの声の人)がインチキフランス語で有名でしたがタモリはアジア圏を中心に世界に広げました(笑)。だけど「音楽」に絞るんなら2枚目の方がいいかも。 |
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鉄腕アトム/ザ・ビートサウンド・クラブ「青盤」/コロムビア COCC−11658 「あの四人がもしも....」というコンセプトの企画モノ。童謡篇の「赤盤」とアニメ篇の「青盤」が出ています。あくまでも「あの四人」であって決して○ート○ズではありません(笑)。でもこのジャケット見れば分かっちまいますねぇ。前述ティーヴィージャズと同じく雰囲気パクり(というかアレンジパクり)ですがとても巧みにアレンジされてます。「○ッ○ェ○」のイントロで始まる「ゲゲゲの鬼太郎」や「○リ○ー・リ○○ー」がかぶる「レッツゴーライダーキック」が好き。ついでに「赤盤」では「○ッ○・○ッ○・○ー」とかぶる「大きな古時計」あたりが好き。 |
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ドリフだヨ!全員集合(赤)/東芝EMI TOCT−24482〜83 大雑把に荒井注時代が「赤」、志村けん時代が「青」です。ザ・ドリフターズを冗談音楽というかは微妙ですが、往年のフランキー堺やクレージーキャッツなどとともにミュージシャンとして確かな力量を持ちつつお笑いをやる、というスタイル(元をたどれば「あきれたぼーいず」の路線)、は今ではほぼ絶滅しました。ドリフ自体もほとんど演奏しなくなりましたし。 最近(2001年2〜3月頃)ビールのコマーシャルでベースを弾くいかりや長介氏に対し「ホントに弾けるの?」という声があったそうですが、氏はりっぱなベーシストなのです。このジャケットでもウッドベースを弾いてますね。ドリフが来日時のビートルズの前座をしたことは有名です。 |
ビートサウンドクラブとドリフターズの「赤盤」「青盤」というのはビートルズの有名なベスト盤が元ですね。 往年の「オーケストラがやってきた」や黛敏郎時代の「題名の無い音楽会」ではアヤシげなアレンジをいろいろやってくれたんですが、そういう番組が無くなってしまいました。ちょっと残念。 |